提案に惹きつける力がない
提供: PicoWiki
提案力が弱い
- “提案に惹きつける力がない”とは(主に、B2Bビジネスの場合)
- 顧客の関心を惹くこともなく、買うための動機づけにならない提案になっている。
- 自分達の主張ばかりをしたり、ノウハウや製品の押し売りになっていたり、表面的な知識の羅列に終始していたり、考察が不足していたりしていると、顧客は惹きつけられるどころか却って、興ざめして関心を失ってしまう。
- 同様に、他社での成功事例を並べ立てても、自慢話にしかならない。
- 結果的には、買いたいと思うこともないし、買おうという行動も、意思決定もなされ得ない。
- “提案に惹きつける力がない” の論点(捉え方の軸と筋道)
- 提案の機会を得たということは、顧客が関心を持って、こちらを向いてくれていることを示す。しかし、受注というゴールを目前にした最後の決定力に欠けていることを意味し、確実に失注につながる。
- コンペの場合は当て馬にされている場合もある。しかし、このことで顧客とコミュニケーションを交わす機会ができたと解することもできる。
- セールスパイプラインに沿ってそれまでにかけてきた時間、セールスコストが水泡に帰してしまう。
- “提案に惹きつける力がない”理由
- 本質的には、顧客の目線で、顧客の関心事をとらえて、事業拡大、業績向上、課題解決に供する提案をするための思考レベルが低く、掘り下げが浅いことによる。
- ページ数で勝負する、文字数を少なくする、ど派手にする、コミカルにするなどの努力は必要かも知れないが、具備すべき要件としての十分条件ではない。にも関わらず、ここだけに最も力を注いでしまう。
- “要求を満たしていない”“簡潔に結論を示せていない”“しっかりしたロジック展開になっていない”といった基本の欠落こそがが、顧客が駄目出しをする決定的な要因である。
- “内容で惹きつける”
- 何故、“内容で惹きつける” であるのか
- 本来、提案は、その内容によって惹きつけられるのであり、文量や巧みな表現、表面的な出来映えで決まるものではない。
- 競合他社と競うコンペが一般化した状況にあって、他社が真似のできないほどに、内容に磨きをかけることこそが必要なことである。
- 如何に“内容で惹きつける”を実施するのか
- 訴求するポイントを明確にする
- 特に、コンセプトや手法に新規性があると、顧客の興味を惹くことができる
- 差別化するポイントを前面に出す
- こんな凄いことができる、自分達の悩みを見抜いて微に入り細に入りな心遣いまでしてくれる、といったサプライズがあると、顧客の興味を惹くことができる
- 自社のみならず、他社製品についても設計思想に至るまで深く洞察して、比較分析していると、顧客は安心感を持つ(可能なら、エバンジェリストを提案作成に際して活用するとよい)。
- 目的と結論(効果がありこうなる)を明快に示す
- まずは単刀直入に結論から示す。
- 簡潔で明快なロジックで組み立てる。
- 論理展開に際しての全体の基本コンセプト、構成を伝える
- 事業拡大、業績向上、課題解決のために何ができるかを伝える。論理展開としては、①目的と認識している課題の確認、②課題の深層分析、③一般的な解決策の列挙と比較、④採用する解決策の提示と選択の根拠、⑤メリットとデメリット、隘路と解決策の共有、⑥コスト・パフォーマンスの実証(場合によって)、が必須である。
- 具体性を示すために、顧客におけるストーリーを伝える、①どうするのかのイメージ、②何が起き、どう変わるかのイメージを示す。また、その際、③活用の情景のイメージ、④使用方法、運用のイメージ、⑤運命共同体のイメージを描くと良い。
- リアリティが重要であり、資料には極力画像を引用し、プレゼンには、デモンストレーションや動画を活用できると、最も効果的となる。
- 訴求するポイントを明確にする
- 何故、“内容で惹きつける” であるのか
- “熱意で惹きつける”
- 何故、“熱意で惹きつける” であるのか
- 提案の内容が“仏”なら、提案に対する熱意は“魂”である。
- 顧客は、情熱をもって取り組んでくそうだと感じると、安心して任せようという気になる。そのためには、難しいことは不要であり、単純に、企業も組織も人も誠実に向き合ってくれているという感覚を感じ取ってもらえさえすればよい。
- 逆に、提案内容がどんなに綺麗にまとまっていていようとも、少しでもおざなりな雰囲気があると、顧客はなおざりにされることを察知して、購買の意思決定をしようという気にはならない。
- 如何に“熱意で惹きつける”を実施するのか
- トップセールスを活用する。裁権者である経営者が自ら提案するのであれば、問題が起きたときにも責任を持って対処してくれると期待でき、安心できる。
- チームセリングを活用する。担当者任せでなく、組織全体として取り組んでくれていると印象づけることができ、安心できる。
- そして、何よりも担当者のパートナーとしての熱意を感じることが重要である。担当者が会社や組織の都合に付き合わされ振り回されるのは、顧客にとっては迷惑な話しである。また、何よりも、担当者自身が内発的に動機づけられて熱意をもって取り組んでいると、安心して頼もうという気にさせられる。
- 何故、“熱意で惹きつける” であるのか
- 背景にある問題の深掘り
- 組織の競争優位性についての視点から 営業の競争優位性、顧客訴求力の競争優位性 について深掘りすることが必要である。また、商品の競争優位性、更には、商品開発の競争優位性 の視点からも、提案に惹きつける力がない原因が深層にあるのではないか探る必要がある。
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