将来を先取りしたストーリーになっていない

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商品の訴求力が弱い


  1. “将来を先取りしたストーリーになっていない”とは
    • 景気が良くなり、また、業績が好転してくると、将来への事業拡大と増収益を見込んで、先行投資への意欲が高まる。そうした顧客ニーズに “将来を先取りしたストーリー”で訴求できていない。
    • 将来への不安やリスクを大きく感じる時には、リスクの回避/低減/移転に対する先行投資への関心が高まる。
    • 今の内に投資した方が得策だと判断した場合に先行投資の意思決定がなされる。“将来を先取りしたストーリーになっていない”ことで、販売機会ロスを生じる。
  2. “将来を先取りしたストーリーになっていない” の論点(捉え方の軸と筋道)
    • 将来への不安やリスクが差し迫って感じられる場合は、比較的短期間に受注、売上につながる。“将来を先取りしたストーリーになっていない”と、そうした案件の確保ができず、セールスパイプラインを太く短くすることができない。
    • キャッシュフローの回転も悪くなり、やがては企業経営が逼迫する。
  3. “将来を先取りしたストーリーになっていない”理由
    • 社会の変化、市場の変化、顧客ニーズの変化に疎いために“将来を先取りしたストーリーになっていない”ことが起きてしまう。
    • 相手にとって将来を見越した、先行投資をしてでも欲しいと思うストーリーを描く構想力がない。
      • その背景には、企業という組織内部での議論の中心が、技術の視点でものごとを考えてしまう、どうやって実現しようかという方法の善し悪しでものごとを考えてしまう、といった思考の癖が染みついていることによる。
      • 最悪の場合として、組織内の業務の流れ、事務手続きの都合が重視されるあまり、顧客への視点が軽視される。
  4. “他社もやろうとしているから今の内にを訴える”
    • 何故、“他社もやろうとしているから今の内にを訴える” であるのか
      • 景気が良くなる兆しがあれば、将来への事業拡大のチャンスであると誰もが想像する。
      • 先行したものが多くの利益を得られるというのが誰もが持つ直観であり、“他社もやろうとしているなら、それに先んじて我が社でもやろうじゃないか”というのが人情である。
    • 如何に“他社もやろうとしているから今の内にを訴える”を実施するのか
      • まずは、社会の変化、市場の変化、顧客ニーズの変化に関心を持つことが前提となる。
      • 内閣府、総務省、経産省、厚労省等が発表する経済指標、日銀短観を常にウォッチしておく。
      • 上記関連の白書の記載や顧客業界誌の記事を引用すると効果的である。
  5. “将来の困り事の前に対応するを訴える”
    • 何故、“将来の困り事の前に対応するを訴える” であるのか
      • 将来への不安やリスクを大きく感じる時には、誰もが挙ってリスクの低減/回避/移転のための投資に走るものである。
    • 如何に“将来の困り事の前に対応するを訴える”を実施するのか
      • まずは、社会の変化、市場の変化、顧客ニーズの変化に関心を持つことが前提となる。
      • 内閣府、総務省、経産省、厚労省等が発表する経済指標、日銀短観を常にウォッチしておく。
      • 海外のゾブリンリスクにも常にウォッチしておく。
      • IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル、Intergovermental Panel on Climate Change)の報告書や国交省や自治体が公表するハザードマップ、気象庁の災害情報などにもアンテナを広げておく。
      • 上記関連の白書の記載や顧客業界誌の記事を引用すると効果的である。
  6. 背景にある問題の深掘り
    • 組織の競争優位性についての視点から、営業の競争優位性、顧客訴求力の競争優位性について深掘りすることが必要である。また、商品の競争優位性、更には、商品開発の競争優位性、技術の競争優位性の視点からも、将来を先取りしたストーリーを描けない原因が深層にあるのではないか探る必要がある。
  7. 背景にある問題の深掘り



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