否定的パワーストラクチャが存在する
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顧客の都合で進まない
- “否定的パワーストラクチャが存在する”とは(主に、B2Bビジネスの場合)
- “パワーストラクチャ”とは権力構造のことである。
- “否定的パワーストラクチャが存在する”とは、自社との取引、自社製品の購入を阻害する権力構造が存在することである。
- “否定的パワーストラクチャが存在する” の論点(捉え方の軸と筋道)
- 自社にとって“否定的パワーストラクチャが存在する”ことは、ビジネスチャンスが損なわれることを意味する。
- 顧客企業にとっては、事業の生産性を高めるための努力を積み上げていくことによって、様々に阿吽の呼吸で効率的に事業を展開できるようにしていることなのであり、このこと自体に問題がある訳ではない。
- 一方、社会や市場、顧客のニーズの変化、技術革新が進むと、それまでに積み上げた様々なことが次第に陳腐化していく。こうした変化の兆しに顧客企業が気づかず、もしくは、旧態依然として対抗しようとしている場合には、業績の悪化などの問題が起きてくる可能性がある。
- “否定的パワーストラクチャが存在する”理由
- 資本提携、業務提携、技術提携などによりその関係先や商品しか取り扱わない、すなわち、門戸を閉ざしている場合がある。
- 競合他社が既に密接な関係を作り、他社を排除することを目的に役員を送り込んだり、業務に深く浸透したりして、様々な意思決定に対して影響力を及ぼし支配している場合がある。
- コアコンピタンス事業には、必ず既得権益が存在する。既得権益で生きてきた人達にとっては、新しいことへの取り組みや、新たな取引関係を構築することは、自らの立場を危うくする要因として映る。
- 過去の経緯の中で信頼関係を失い、二度と取引関係を結んではならないという戒律的な決まりを作り、それを忠実に守ろうとする人達もいる。
- “変化の兆しをいち早く伝え、戦略転換を促す”
- 何故、“変化の兆しをいち早く伝え、戦略転換を促す” であるのか
- 顧客企業が、既存事業に執着している間は、“否定的パワーストラクチャ”の牙城を突き崩すことは容易なことではない。
- しかし、顧客企業やその先にいるエンドユーザにとって、時流に乗り損ねて業績悪化を招くことは避けなければならない事態である。
- 如何に“変化の兆しをいち早く伝え、戦略転換を促す”を実施するのか
- 顧客企業の経営者が、“変化の兆し”に対する深い理解と、時流に乗り損ねて業績悪化を招くことへの危機感を持たなければ、コアコンピタンスである既存事業からの発想の転換、既得権益となっているパワーストラクチャをリストラクチャリングすることはできない。
- 経営トップが、お互いに腹を割って話し合い、“変化の兆し”を深く理解しあい、時流に乗り損ねて業績悪化を招くことへの危機感を共有することが必要である。
- 何故、“変化の兆しをいち早く伝え、戦略転換を促す” であるのか
- “反対勢力の利益の確保も準備する”
- 何故、“反対勢力の利益の確保も準備する” であるのか
- 何事も「過ぎたるは及ばざるが如し」である。反対勢力の反感を強くさせたり、個人的な恨みを抱かせたりすることは、ビジネスを広げていく上で、将来の憂いとなる。
- 顧客企業にとっても、コアコンピタンスである事業から、すぐに戦略を転換することはできない。
- 如何に“反対勢力の利益の確保も準備する”を実施するのか
- 急激な変化をもたらすことよりも、徐々に変化をもたらすソフトランディングのシナリオを描くことが必要である。
- そのためには、いきなり核心を突くよりも、「軒を借りて母屋を取ってしまう」という戦略をとる方が勝算がある。すなわち、反対勢力の人達に関わりのない周辺のところで環境を整えて、全体としての流れとして、それに乗ることの方が有利だという状況を創ってしまうことが大事である。
- 新事業の開発に食い込むこと、将来には必須となりうるニッチな分野を押さえることなど、様々に考えを巡らせて取り組んでいかなければならない。
- 何故、“反対勢力の利益の確保も準備する” であるのか
- “背後にいる業者とも協業する”
- 何故、“背後にいる業者とも協業する” であるのか
- 多様な情報を入手することができる時代にあっては、囲い込みの思考よりも、オープンな発想の方が効率的であり、余計な資源を投入する無駄を省くこともできる。
- 敵を多く作るより、見方を増やす方が利益は大きい。
- 自社だけで顧客企業の全ての課題を解決できない場合もある。
- 如何に“背後にいる業者とも協業する”を実施するのか
- 協業の基本は、“棲み分け”と“シナジー”である。
- 特例としてではなく、ビジネスエコロジーシステム全体の中で、自社の利害と立ち位置を見定め、戦略を極めなければならない。
- 何故、“背後にいる業者とも協業する” であるのか
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