人中心経営[2]「ホリスティックマネジメント」をレポートに追加しました。

効率と品質は企業の競争力であり経済性の原動力である。しかし、今日の企業には、こうした経済合理性追求ばかりでなく、本業での取り組みの中で様々な社会的課題を解決することが、前提として求められている。?

これまでのマネジメントは、経済性追求を目的とし、その実現過程で効率や品質を追求するという立場をとってきた。この次元の異なる活動を全て経済性の尺度に読み替えて評価しなければならないという問題に対して、米国においてはABC(Active Based Costing)やBSC(Balanced Scorecard)等の管理会計分野での様々な手法が提唱され、現場の活動をより正確に把握しマネジメントしようという試みがなされた。?

また、マネジメントを効率よく行うために管理組織の階層化、管理機能の階層化、意思決定の階層化、そして、様々な分野への細分化が進み管理業務の専門家が生まれた。管理業務とは、精度を高めようとすればするほど、直接には生産に関わらない煩雑な作業を現場に強いるものであり、現場の活動を阻害する。様々に業務をマネジメントするための規約化が進み、プロセスに対するガバナンスが強化されて、「管理者による管理者の管理、管理者を喜ばせるための管理」が価値を生みだすという空虚な活動が現場を支配し、マネジメントと現場が乖離して現場での活動が形骸化され、ひいては、現場の力がそがれていった。?

社会的視点での活動に取り組みつつ、夫々の管理階層の管理目的に沿って、マネジメントと現場が乖離することなく機能しうる様にするためには、組織全体の活動をホリスティックに捉えるマネジメントの規範となる考え方を確立し、(A) 経済合理性と社会性の視点で多様な知見のある人々を受容し育むリーダーの意識改革、(B) 多様な人々の自律能動的な協調行動、(C) つながり結びつき創発する組織能力を構築するマネジメントの実現が必要となる。?

レポート、出版書をご参照下さい。

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