当社では、先日、メルマガ 【サステナビリティ時代の戦略眼と現実解 メルマガ Vol.10 2025年2月26日号】 「顧客インサイトを深掘りし価値提案をお薦めするAIシステム」を開発しました を配信しました。
このメルマガでは示しましたこと、すなわち、カスタマ・インサイトやコンシューマ・インサイトを分析してバリュー・プロポジションを創造する仕組みは、多くの企業にとって非常に役に立つものと考えています。特に、広範なことを深掘りして、それを短時間にこなせるなどということは人間にはできないことだと思います。これはメルマガに掲載しましたケーススタアディを通しても実証されたことだと思います。
なお、「プロポジション」は、日本語では「提案(商取引などでの提案)、命題(哲学や論理学)」などと訳されます。「提案書」という意味では、多くの場合プロポーザルが使われますが、当社では、インサイトを深掘りして「価値提案」するという文脈で「バリュー・プロポジション」という言葉を使用しています。
1.顧客の本当のニーズを捉え、競争優位を確立する
今日の市場は急速に変化し、企業が従来の製品志向のアプローチで競争優位を維持することが難しくなっています。もはや「良い製品を作れば売れる」という時代ではなく、顧客が本当に求めている価値を深く理解し、それに応える形で市場を創造することが不可欠になっています。
このような市場環境において、注目すべきは「バリュー・プロポジションの創造」です。単なる製品やサービスの提供ではなく、顧客の隠れたニーズ(カスタマ・インサイト)と消費者の求める経験価値(コンシューマ・インサイト)を分析し、統合的な価値提案を生み出すことが重要になっています。
2.インサイト分析に基づく新たなバリュー・プロポジションの創造
そこで当社では、データドリブン・アプローチとAIを活用したインサイト解析手法を駆使し、企業のバリュー・プロポジションの創造を支援しています。従来のプロダクトアウト型の戦略ではなく、市場環境の変化を捉えながら、顧客が本当に求める価値を特定し、それを具体的な戦略に落とし込む手法を提供します。
当社が提供します本手法の最大の特徴は、個々のバリュー・プロポジションを価値要素として捉え、それらを統合し、より強力で多面的なバリュー・プロポジションを創造できることです。これにより、企業は単なる製品販売ではなく、顧客のライフスタイル全体に影響を与える包括的な価値提案を構築できます。
3.バリュー・プロポジションの統合がもたらす新たな競争優位
市場競争が激化する中、単一の製品やサービスで差別化を図ることはますます難しくなっています。しかし、複数の価値要素を組み合わせ、包括的なバリュー・プロポジションを設計することで、企業は新たな市場を創造し、独自の競争優位を確立することができます。
例えば、小売業では「デジタル活用 × エシカル素材 × サステナブルな購買体験」を組み合わせることで、単なる商品の販売ではなく、ブランド価値そのものを高めることが可能になります。また、製造業では、従来の製品提供に加えて、データ分析による顧客の購買行動予測やパーソナライズドなマーケティング施策を組み合わせることで、持続的な収益基盤を築くことができます。
4.新たな市場創造への第一歩
このように、企業が市場をリードし続けるためには、単なる技術革新やコスト削減だけでなく、顧客視点に立ったバリュー・プロポジションの設計が不可欠です。
当社では、企業がこの新たな視点を持ち、競争優位を確立するためのサポートを提供することにより、「バリュー・プロポジション創造コンサルティング」を通じて、社会の持続可能な発展と企業の持続的な成長を支援する活動を進めております。
サステナブル・イノベーションズ株式会社 代表取締役社長 池邊純一
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