本コラムでは、マーケティング戦略に関わる分野において、多様性が重視され即時に[意思決定]していくために、どんなことを思考して、施策を探索し創造していけば良いか、主要な論点を下図 「SAF “Situational Analysis Formula” 活用の論点」を用いて提示します。
先のコラムで示してきたSAF “Situational Analysis Formula”の上部に示されている様に、商品と顧客に関わる静的分析/動的分析の結果から必要な施策を探索し創造するためには、様々な定石や経験知、暗黙知といった知識の新結合が必要となります。
このプロセスのイメージは「BKN “Business Knowledge Network” による施策の探索と創造の構図」により展開されていきます。
SAF “Situational Analysis Formula”においては、生産性指標の探索的データ解析(いわゆるBI “Business Intelligence”)や地図情報が必要になりますが、新たなアンケート調査と統計解析による分析を行う必要はありません(地図情報にマッピングされたそこに暮らす人達のライフスタイルを分析する際に統計解析手法が施されています)。
ネット上の情報や企業の中で働く人達からの情報からは、社会で起きていることの兆候を事実として捉えることができ、生産性指標、地図情報(GIS)から現場で今まさに起きていることの兆候を捉えることができる様になります。
そして、ビジネス知識ネットワーク(BKN:Business Knowledge Network)により、様々な知識と結びつけて新たな閃き、発想の転換を引き起こすことができます。
このSAF “Situational Analysis Formula”による分析を行う全体の構図(辿るべき分析の道筋)構図によって、「社会や顧客の事実の理解→仮説(アブダクション)の創造→戦略的計画の策定」の一連の思考の流れが実現され、「個々の個性に合った多様なニーズの変化の兆しを捉えて、その先を見透した戦略を構想する」というプロセスが実現されていきます。
※[経営][意思決定]等は[思考]という視点で捉えているという意味を持たせて、[ ]をつけて記しています。
サステナブル・イノベーションズ株式会社 代表取締役社長 池邊純一