#48 マーケティングミックス戦略の転換

商品の寿命を見極めて、?新商品を創造し成長させるか、?成熟化した既存商品の維持・拡大を図るか、?衰退商品からの撤退・再編成を図るか、といったことについてどの様な意思決定をするか、その判断時期をいつにするかが、事業、ひいては企業の盛衰を決定づけると言っても過言ではない。

 

1.競争環境の変化を分析する

ある商品のマーケティングミックス戦略を考えていく上では、当該商品のライフサイクルに沿って考えるばかりでなく、業界の状況や関係する事業者や消費者との関係、イノベーションが普及していく過程の位置関係から総合的に判断することが本来必要なことである。

  • マーケティングの3Cの視点 “Customer、Competitor、Company”
  • 業界と5-Forcesの視点 (先端業界、多数乱戦業界、成熟業界、衰退業界)×(買い手との関係、供給業者との関係、代替品との競争要因、既存競争業者との競争要因、新規参入業者との競争要因)[2]
  • イノベーションの視点 (イノベーター(冒険的)、アーリーアダプタ(尊敬の対象)、アーリーマジョリティ(慎重派)、レイトマジョリティ(懐疑派)、ラガード(=のろま、因習派))[1]

 

一般的には、以下の視点で事業を取り巻く環境の変化を捉えていことになる。

  • SWOT “Strength、Weakness、Opportunity、Threat”
  • VRIO “Value、Rare、Inimitable、Organization arrangement to execute Strategies”
  • PPM分析 “Products Portfolio Management”

 

2.自社の財務状況を分析する

様々に打つべき戦略を考え上で、それ以前に、事業の財務状況がどうであるかを冷静に捉えて判断することが必要である。

  • 売上(特に、損益分岐点売上高)、利益(特に、粗利益、営業利益、貢献利益)
  • 売上高成長率、利益率(粗利益率、営業利益率)

 

3.データから読み解く市場の変化とマーケティングミックス戦略を展開する上での論点

マーケティングミックスを闇雲に考えさえすれば良いというものではない。事業全体として、また、事業間の連携・シナジー・カニバリー関係としても、更には、個々の商品についても、様々な視点から、事業全体としての今後、その中での個々の商品としての今後の展開を見透してマーケティングミックス戦略を展開していくことが何よりも重要である。

 

  • 競争環境の変化と新たなリスク
  • 安心・安全への意識
  • 市場規模の変化と需要供給の変化
  • 事業の連携・シナジー・カニバリー関係

 

サステナブル・イノベーションズ株式会社 代表取締役 池邊純一

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