#279 戦略眼と現実解 社会発展の方向性から取り組むべき戦略の優先順を考える

当社では「社会発展の方向性」を以下の 6分類、20類型でモデル化して整理しています。

  1. 社会の変容として [1]既成の枠組みが崩壊した社会の再生、[2]社会の社会化問題からの解放、[3]アイデンティティ社会化、[4]健康福祉社会
  2. 暮らし方の変容として [5]スマート社会化、[6]時間空間所有からの解放、[7]市民主体の草の根の地域創発社会化、[8]食の安全が保障された社会化、[9]災害レジリエント社会化
  3. 働き方の変容として [10]協創による分業の社会化、[11]創造的仕事の創造、[12]持続可能性の生産性向上
  4. 個々人の人権を尊重する社会として [13]人権視点の経済社会化、[14]多様性と包摂の公正で寛容な社会化
  5. 自然の権利を尊重する社会として [15]脱省遮再生経済社会化、[16]環境配慮経済社会化、[17]脱地球資源争奪社会化
  6. 権利を守り育む社会として [18]倫理と社会貢献の社会化、[19]リスクに対するセキュアな社会化、[20]非暴力平和解決社会化

どの方向性について優先して取り組んでいくべきかを考えるのが「戦略眼」です。そこで、当社では、本コラムを記載するに際して、上記20類型に対して「日本人の思考様式」や多く見受けられるバイアス(正常性バイアス(茹でガエル現象)、アインシュテルング効果、現在バイアス、現状維持バイアス、確証バイアス)を加味した一対比較による因果分析(改訂版)を作成することにしました(分析にはChatGPTを使用しました)。(下図参照)

  • 『核心方向性群』はどの方向性に対しても因果関係性が強い方向性の施策です。特に、C-1 グループ([10]協創による分業の社会化、[12]持続可能性の生産性向上、[13]人権視点の経済社会化、[18]倫理と社会貢献の社会化)は先行する方向性(この方向性が実現したら他の多くの方向性も実現する)です。C-2 グループ([14]多様性と包摂の公正で寛容な社会化、[16]環境配慮経済社会化)は他の多くの方向性が実現したら結果として実現が見込まれる方向性です。
  • 『先行方向性群』は上記と同様に先行する方向性です。このうち、L-1 グループ([5]スマート社会化、[15]脱省遮再生経済社会化)は他の方向性よりも先んじて実現すべき方向性と言えます。
  • 『結果方向性群』は核心方向性ではないものの上記と同様に結果として実現が見込まれる方向性です( [1]既成の枠組みが崩壊した社会の再生、[3]アイデンティティ社会化、[11]創造的仕事の創造)。
  • 『単独方向性群』は他の方向性とも因果関係性が薄い方向性です。この群に属する方向性は、重要性が低いという訳ではありませんが、単独に取り組んで結果も単独に実現されるという方向性になります。

本業の事業との関係性から取り組むべき方向性を考えることになりますが、戦略的には『核心方向性群 C-1⇒C-2』⇒『先行方向性群 L-1』⇒『結果方向性群 R-1』で優先付けして取り組むのが効果的と考えられます。

サステナブル・イノベーションズ株式会社 代表取締役社長 池邊純一

 

『社会発展の方向性』『日本人の思考様式』『「社会発展の方向性」の因果分析』についてご興味のある方は、こちらからお問い合わせください。

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