20世紀型の経済モデルでは、プロダクトの経済価値とは、市場性(市場規模とシェア)、収益性とか利益率、そのプロダクトに関わる投資採算性、事業によって得られる株主価値といったところである。
しかし、21世紀のこれからの社会、即ち、顧客が社会的価値を求める様になる時代においてプロダクトに求められるのは、社会的価値の経済効果になっていく。それは、ひとつの企業だけでは成し得ないことかも知れない。業界全体としての取り組み、競合との社会的価値創造における協業による取り組み、サプライヤや販売チャネルも巻き込んだ取り組みも必要になってこよう。
社会的価値の経済効果は、業界団体全体としての取り組みが生み出す価値の経済規模ということになり、その中で自社のプロダクトがどれほどの貢献をしたかという貢献度(コントリビューション)が問われることになる。即ち、これまでの市場シェアとは全く異なる意味合いを持ち、市場の奪い合いの思考から、社会に対する貢献度の高め合い思考になるということになる。
サステナブル・イノベーションズ株式会社 代表取締役社長 池邊純一