#183 知による価値創造となる

 定型的な業務の効率化を図るにはロジカルシンキングで対処すれば良い。ローエンドの破壊的イノベーションにもロジカルシンキングで対処すれば良い。そして、定型的に規定された作業、経験や知識に基づく作業はロボットや人工知能が担っていく様になる。人が担うべき仕事とロボットや人工知能が担うべき仕事の役割分担によって生産性が向上する。

 新市場開発型のディスラプティブ・イノベーションにはロジカルシンキングは不足である。目的思考とアウフヘーベンが必要となる。そして、真の目的を突き詰めていくためには“思いつき⇒知識や経験⇒思い(自我)”を乗り越えていく先にある自己超越の欲求にまで思考を深めていく必要がある。

 顧客のニーズを読み取り漸進的な持続的イノベーションを興していくためにはSECIモデルによる暗黙知と形式知のスパイラルアップの仕組みが必要である。生産性を向上させていくためには知識(形式化された経験知と暗黙知、SECIサイクル)を意図して活用していくことになる。

 しかし、人に求められるのは、むしろ。創造性の向上である。創造性を高めていくためには、自己実現に結びつけていくだけでなく、自己を超越した欲求に思考を深めていく必要がある。

サステナブル・イノベーションズ株式会社 代表取締役社長 池邊純一

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