企業イメージを知ってもらう最良の道筋は、商品販売を通して顧客の信頼を得て口コミで広がっていくという流れであり、古今東西の真理であろう。また、社員やその家族が企業や商品に誇りを持ち、社会や地域の中でいきいきと活動し、積極的に貢献していけるということも大事な要素である。
しかし、そこに至るまでには長い道のりがあり、何よりも新たな顧客を開拓し、短期的な販売機会の創出と売上につながるストーリーが必要である。地道に一人ひとりを訪問して伝える、すなわち、脚で稼ぐことも重要であり、顧客の “欲しい” を直接聞いてフィードバックできるという利点も活かせる。一方、多くの場合、並行してイベントを開催することにより多くの人に集まってもらい企業イメージを伝えるというのが効率的と考えられている。その場でアンケート調査をで実施して反響や要望を確認することもできる。
それでは、 企業イメージを広げるためにはどんなイベントが効果的なのだろうか?
イベントには、コンセプト提案、商品の宣伝、販路開拓、パートナー開拓、顧客開拓、ユーザー会、商品販売(展示即売)など様々な目的がある。考えられるイベントは様々にある。どんなイベントを企画すべきかを考えるに際して、過去の事例、競合他社の事例、世の中の事例、マーケティングや広告宣伝の専門企業や専門家に相談するのもよいだろう。何れにしても、どんなイベントを企画するかは、目的に沿って比較分析することになる。
しかし、どんな目的であれ大事なことは、企業イメージと整合したイベントであることを基本に、目的に沿って獲得したい効果を決めて計画を立てることである。具体的には、「認知率」「欲求率」「購買率」といった指標と目標値を設定し、測定方法と実績管理について決めておかなければならない。そして、どのイベントがどの指標にとって効果的か評価し、採用すべきイベント案を決定する。
イベントはやればよいというものではない。集客対象、時期、会場、アジェンダ、ゲスト、集客の仕方などを決めなければならない。また、イベント終了後のリード(見込み顧客)への連絡やセールスパイプライン管理など、プロセス全体を考えてプロジェクトとして実施しなければならない。
サステナブル・イノベーションズ株式会社 代表取締役 池邊純一