1.サステナブル・サイクル デザインコンセプト
弊社の事業方針は、“サステナブル Sustainable” を中核の思想(ポリシー)に据えて「社会の持続可能な発展」と「企業の持続可能な成長」を実現していくこと、すなわち、持続可能な社会の発展へとつながるイノベーション、そうしたイノベーションを興しうるために必要な経営革新、組織の変容、技術革新が連鎖し繰り広げられていくことで、企業の持続可能な成長へとつながっていくこと、そうした連鎖が心豊かな社会へとつながっていくことこそが弊社の目指す未来像です。
『サステナブル・サイクル』 は、こうしたサステナブルを中核とした「社会の持続可能な発展」と「企業の持続可能な成長」の間で巻き起こる好循環であり、その好循環の実現を目指した基本思想が 『サステナブル・サイクル デザインコンセプト』 です。
この『サステナブル・サイクル デザインコンセプト』は、Layer1?Layer5 の5つの階層から構成され、最も深層にある根底の階層(Layer1)には、中核の思想(ポリシー)である “サステナブル Sustainable” があり、最上の階層(Layer5)には、社会の持続可能な発展と企業の持続可能な成長があり、実現化する世界へのビジョンとして目指していく。Layer2 は、様々な視点からものごとを捉えて仮説(アブダクション)を構想していく上で必要な情報や知識、思考の定石などを蓄積し、その中から新たな発想へのきっかけや深掘りしていくためのシンキングベース(アブダクティブ・リポジトリ)となる階層である。Layer3 は、サステナブルを考える上で求められる思考を実現する階層であり、規定された思考方法(どうやって考えるかを示した思考手順とフレームワーク)により、その先(目の前に見えているものの先)を見る視点に立って、将来や周囲との関係性を解き明かし考えていく階層である。組織学習はこの階層の中で繰り広げられ、色々な思惑や葛藤を調整し、現実との乖離を埋め、仮説の実効性を試していくによって、その先を解き明かしていく能力が研ぎ澄まされていく。Layer4 は、サステナブルに向けた組織学習の結果を実現する、すなわち、サステナブル・マネジメントを計画し実行していくための階層である。 “見透せる化” によって、マネジメントに必要な指標と目標を明確化する階層である。
2.弊社の取り組み
弊社の取り組みは、Layer1 のサステナブルを基本的なポリシーに、Layer5 の社会の持続可能な発展と企業の持続可能な成長を実現しようというもので、Layer2 ?Layer4 の仕組みが確立されています。
この取り組みの目指す社会の有り様は 心豊かに暮らせる社会 であり、 生き甲斐のある暮らし、働き甲斐のある仕事、豊かな自然環境の構築を目指していきます。 尚、下図の中で赤い字で記載した箇所はサービスとして提供できるプロダクト(フレームワーク、ナレッジベース、アプリケーション)です ((*2) はビジネスの協業により提供するアプリケーションプロダクトです)。
- 弊社の取り組みの中核は Layer2 のアブダクティブ・リポジトリです。 社会のトレンド(現在のトレンドに至る過去からの系譜)、経営に関わる様々な定石(経営戦略の辞書、施策の辞書)が MECE を基本思想にしてまとめられており、その体系は “Thinking Maps” で体系化されています。 また、様々な状況にあって、どういう指標をどういう観点で捉えるとよいかといった “分析の視点” も整理されており、管理に必要な視点のデザインにも活用することができます。
- 心豊かに暮らせる社会、すなわち、生き甲斐のある暮らし、働き甲斐のある仕事、豊かな自然環境の構築のためには、共生の深化が不可欠です。上から目線でのお仕着せの “共生” は共生とは言えません。儀礼的な言葉のやりとりから脱皮し、また単に、心を開いて傾聴し共感するにとどまらず、同じ目線でものごとを考え、胸襟を開いて一緒に思考を深めていこうというチームワークを育んでいこう、組織として学んでいこうという取り組みができるようにならなければなりません。それは、机上で勉強しても、OJT で身につけようとしても上手くいきません。そこでは組織学習が必要であり、この組織学習を行っていく上での基本的な考え方として、「U理論」が参考になります。弊社では、それを Layer3 の仕組みとして、「Sonosaki Plannig」(目の前のことの先、目の前の顧客のその先にいる周囲の人達との関係性の整理、今ではなくその先の未来へ思考を深める手法、ワークシート)、「Auto-ScenaPS」(論理思考の手順)を確立しています。
- サステナブルのポリシーの下、目指す社会の有り様が明確になり、組織学習による共生の深化が進んでくると、次には、それを実現化する仕掛けの構築が必要となります。それが、様々な変革(経営革新、組織変容、技術革新)とイノベーションの活動であり、それを促進するプロセスが Layer4 で実現されるサステナブル・マネジメントと見透せる化です。
- Layer4 は、アプリケーションの階層ですが、弊社では、マネジメントアプリと分析アプリを提供しています。ここで、マネジメントアプリとしては 「Business Strategy Emerging Methodology」「4th Business window」「J-DIM」「ForeVision」(弊社開発のアプリケーションプロダクト)、分析アプリとしては 「GIS、Market Planning」(株式会社JPSが開発したプロダクト)「PI Theory」(株式会社PIビジネスモデル研究所が開発した理論、及び、分析マクロ)などです。
- 様々な変革(経営革新、組織変容、技術革新)がイノベーションとなって成長いくためには、社会の変容に結びついていくことが必要です。しかし、企業の中でこうした変革をどんなに推し進めても、社会学習が進まなければ社会が変容していく訳ではありません。 社会的価値の創造を目指した経営革新や組織変容、技術革新が社会に受け容れられ、人々の価値観が変わり、日々の行動の習慣も変わり、社会の中で共有されている文化が変わっていくプロセスが実現されなければなりません。 弊社では、このプロセスを社会学習と位置付けています。このプロセスの解明と手法化には、社会学の研究を待つ必要があります。
3.言葉の定義
裕福な暮らし | 主に貨幣価値に換算することのできるもの、すなわち、所得、消費、不動産の所有によってもたらされるゆとりのある暮らしを言う。また、こうしたものを手に入れるための背景となる社会的地位、名声も裕福な暮らしを支えるものであり、裕福な暮らしの範疇として考える。 |
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心豊かな暮らし | 生きがいのある暮らし、心が満たされた暮らしを言う。夢や希望の実現を目指せる仕事、お互いへの心遣いのある人間関係、日常の中にある幸せを感じられる家庭、助けあう地域コミュニティ、様々な格差を生み出さず将来不安を抱かせない社会制度が心豊かな暮らしを支える。これからの企業においては、こうした一人ひとりの心豊かな暮らしを実現するという視点を深化させていく経営が求められる。また、地域社会の持続可能な発展という視点から、歴史や文化を背景とした人々の習慣や生き方に心を配り、資源を保有する国や地域の環境保護や保全にも配慮し、人々が日々を過ごしていく暮らしが満たされたものとなるように、地域の暮らしに共生していくことのできる事業をデザインしていかなければならない。 |