グローバル化が進み、ビジネスも情報も、色々なできごとも、今や、24時間休むことなく世界中を駆け巡って、私達の暮らしに否応なしに降りかかってきます。 確かに、様々に利便性が追求され、私達の暮らしは便利になってきています。 しかし、本当に、私達の住む世界は、未来に向けて希望に溢れた、より住みよい社会になっていくのでしょうか?
世界規模で人口が増加していますが、やがてはグローバル規模での高齢化社会と人口オーナス社会となっていくことは明らかです。 地球温暖化は、世界中に水害や干ばつなどの異常気象を頻発化させています。 食料や水、エネルギーは不足することなく、誰もが豊かに暮らしていけるのでしょうか。 地域に特有の伝染病も、感染域が拡大し、交通が発達することでパンデミックの危険性も一段と増してきています。 世界中で経済格差が広がり、貧困が根本的原因となってテロなどの暴力が世界中に拡散しています。 そして、これら問題に対して、誰も解決のための有効な手段を持ち合わせていないまま、どんどん深刻化してきています。
20世紀後半からの欧米を中心とした大量生産・大量販売・大量消費を目指した経済の発展モデル、裕福な社会への発展モデルは破綻しつつあり、グローバル規模でこれまでの世界を創り上げた秩序は破綻しつつあると言えましょう。 しかし、ここに一筋の光明があります。 20世紀の終盤に芽生えた “持続可能な社会の発展 susutainable development” の思想が、21世紀の初頭にグローバル規模で広がり定着してきたことです。 この新しい社会の秩序を構築する思想が、私達を、心豊かに暮らせる社会に導いてくれるのではないでしょうか。 私は、“持続可能な社会の発展 susutainable development” の思想が創り上げる世界、新たな社会の秩序構築に向かって行く世界を 「サステナブル・ワールド」 と呼んでいます。
サステナブル・ワールドのダイナミズム
サステナブル・ワールドにゴールはありません。 常にその先への発展を目指して、広がり深化していくものです。 マクロに見た平面的な見方で捉えれば、それは、
世のために役に立つ、世の中にとって嬉しいことであり、サステナブル・サイクルと称するプロセスで広がっていきます。 ミクロに見た垂直的な見方で捉えれば、一人ひとりに役に立つ、個にとって嬉しい、サステナブル・ライフスタイル&ワークスタイルの実現となって深化していきます。
サステナブルへの取り組みは、このようなダイナミックな取り組みであると言えましょう。 そして、社会にも組織にも、20世紀型の経済と社会の発展モデルに固執するのではなく、既成概念や発想を発展させて、社会の持続可能な発展と、それを実現させる企業が持続可能な成長を遂げていくための、しなやかさや多様性を受け容れる寛容さが、これまで以上に求められてくると思われます。