サステナブル・サイクル

弊社のビジョンは、心豊かに暮らせる社会の創造です。 心豊かに暮らせる社会とは、人、社会、自然環境、企業が居心地よく共生する社会であり、企業の経済性を追求する活動と社会の発展、豊かな自然環境、人々の一人ひとりが生き甲斐を感じ、働き甲斐をもって暮らしていける社会です。

 

 

効率性や経済性を追求するばかりでなく、その根っこの部分に、人を大切に思う気持ちが中心にあって、そうした心を持つ多様な人々がつながり結びつくことで、自然との共生、地域に住む人々との共生が可能となります。 心豊かに暮らせる社会はこうした共生の思想の中にこそ育まれていくと考えられます。 ここでは、この共生へのプロセスを “共生の深化” と呼びます。
 
こうした共生の深化を背景に心豊かな社会の実現を目指した様々な変革が繰り広げられ、その中からイノベーションが巻き起こり社会の変容を生み出し、社会の持続可能な発展とそれを支える企業の持続可能な成長の連鎖へと結実していきます。そしてそれがまた、もっと深化した共生の土壌を育み、更なる変革へのモーブメントを生み出して、その先へのイノベーションの発現を呼び起こしていく連鎖が巻き起こされていきます。

 

ここで、社会の持続可能な発展へと結びついていくためのポイントのひとつは、“共生の深化” というプロセスです。最初は儀礼な触れ合いかも知れませんが、やがては、お互いの心情に耳を傾けて話しを聴くようになります。共感という言葉がありますが、他人の痛みや悲しみ、喜びを同じように感じることはできません。そのためには、深く感銘を受ける追体験が必要であり、同じ目線に立ってその情景の中に埋没していくことも必要でしょう。しかし、そのプロセスを経て習慣や文化の融合が進んでいくことで、新たなニーズが生まれ、そうしたニーズを満たすための “様々な変革” への機運が高められていくことになります。そして、この “共生の深化” のプロセスは、組織学習によってもたらされると考えられます。
 
また、社会の持続可能な発展へと結びついていくための二番目のポイントは、 “様々な変革” が実際に発現していくことです。 “共生の深化” のプロセスの中から、経営革新、組織変容、技術革新への機運が高まっても、それが現実のものとならなければ深化は止まってしまいます。そして、これら変革が興りうるのは企業においてであり、企業がそうした変革を興しうるまでに成熟していなければなりません。逆に、こうした能力を持つことで企業は持続可能な成長を成し遂げていくことになります。
 
そして、社会の持続可能な発展へと結びついていくための三番目のポイントは、イノベーションであり社会の変容です。イノベーションは単なる技術革新ではありません。しかし、創造的破壊をともなう技術革新により人の行動やそれにともなう習慣、日常生活を送っていく文化は劇的に変化していきます(逆に、社会の中で人々の動きや思考方法の変化を興させうる変革がイノベーションだと言えます)。しかし、イノベーションにより人の行動や思考方法がどんどん進化しても、社会の有り様や制度がついてこない場合があります。社会自体もイノベーションに適応するために試行錯誤しながら深化し進化していきます。ある意味、それは壮大な社会実験となり、そこから得られる教訓から学んでいくことにもなります。こうした言わば社会全体としての学習の過程を、ここでは社会学習と呼んでいます。

 
 

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