#71 AI(人工知能)をサステナブル経営に活かす (11) 事実を捉える変数をデザインする ④

[3] ネット上の情報


 企業の中には、社内通達、提案書、設計仕様書等の文書情報や図面情報といった非定型情報が、夫々の部門内部のマル秘情報として保存され蓄積されています。
 これらを無闇に共有することはコンプライアンス上の問題となり、無断に持ち出したり外部から容易にアクセスできたりすることはセキュリティ上の問題となります。
最近では、ネット上で公開する(或いは、イントラネットに限定された)画像や音声、動画情報も数多く存在していることと思われます。これらはその公開範囲において閲覧することは可能ですが、管理部署が明確に規定され、無断で編集して持ち出すことは許されるものではありません。

 一方、社会で公開された情報の収集と社内での戦略的活用は積極的に進めるべきだと考えられます。
 社会で起きていることや企業が捉えている様々な変数の値の解釈、感じるインパクトの度合いは、夫々に異なります。一概に、社内での情報共有の仕組みの中に、自分だけの解釈で、外部情報を放り込んでも良いのかという疑問が湧きます。しかし、個人的な誹謗中傷や個人情報を除いて、ある一定のルールの下で、誰もが平等に情報を投稿し、それに対する意見も自由に発言できるのであれば、情報共有の仕組みは機能すると考えられます(ただし、情報を発信することには勇気もいることですので、社内での文化形成やコンセンサス、インセンティブが必要です)。

 かつて、重要な情報は企業の経営者が一方的に握っていると考えられてきました。しかし、ネットワークが発達した現在では、誰もが世界中で起きていることを平等に知りうることができます。多様化し個性が重視される中で、情報に対する関心と感度も様々で、社内には、経営者が知らないことの方が多々あるという状況でもあろうかと思われます。
 社内で目的を共有するだけでなく、価値観の違いを乗り越えて、お互いに受け容れ合い、新鮮な情報を共有していく組織であることが、社会にある多様なニーズを理解し、必要な商品やサービスを提供していくための近道とも言えましょう。
こうした組織内で情報を共有するための役割を果たすのは、グループウェアというソフトウェアです。
 グループウェアは、かつては、スケジュール管理や承認プロセスをサポートするだけのものでしたが、最近では、社内SNSの仕組みにを取り入れてコミュニケーションと情報を共有するための機能、更には、簡単にアプリケーションを構築できデータを蓄積することのできる機能の装備へと進化してきました。
 当社では、こうしたグループウェア製品の中でもサイボウズ株式会社が提供しているKintone を活用し、提案型営業の促進と管理を行うSFA(Sales Force Automation)を開発し提供しています。

 尚、Kintoneについては、https://kintone.cybozu.com/jp/ を参照下さい。また、当社SFAシステムについては、こちら を参照下さい。

※[経営][意思決定]等は[思考]という視点で捉えているという意味を持たせて、[ ]をつけて記しています。

サステナブル・イノベーションズ株式会社 代表取締役社長 池邊純一

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