誰もが自分らしい生き方(クオリティの高い生活)を享受できる豊かな社会となる

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人は、誰もが平等に“自分らしい生き方(クオリティの高い生活)を享受できる”ことの権利を持っている。そして、そうした権利が保障され、自分なりに“自分らしい生き方”を追求することができる社会が豊かさかな社会である。このことは、逆に、誰もが同等に“自分らしい生き方(クオリティの高い生活)を享受できる社会”を築いていかなければならないということでもある。 政治家であろうが、行政に携わる人だろうが、企業経営者だろうが、様々な労働に携わる人たちだろうが、学校の先生や学生だろうが、資産家だろうが生活に困窮する人だろうが、健常者だろうが障がい者だろうが、誰もが“自分らしい生き方”を追求し、“自分らしい生き方を追求できる社会”を築いていく主体なのである。 その一方で、合理性を追求する社会は、自ずと社会的な階層を生み出していく。人は誰しも社会的ジレンマ問題を抱えて生きており、先のことはどうなるか分からないから、何か起きた時に考えれば良いと考え、何か問題が起きた時には、この社会的階層の誰かが責任とリスクをとって、自分はその人の言われた通りに行動すればよいという風潮になっていく。 人は誰もが自分の存在理由と生きる目的を考えて思い悩んで生きている。そして、今の社会にある問題を意識し、未来社会に向けて構築していかなければならない価値(夢や理想)を描いている。誰もが“自分らしい生き方”を追求し“自分らしい生き方を追求できる社会”を築いていく主体であるということを認識すると、そこに自律した意識や行動が生まれ、曖昧な態度ではいられなくなる。 政治家であろうが、行政に携わる人だろうが、企業経営者だろうが管理者だろうが、様々な労働に携わる人たちだろうが、学校の先生や学生だろうが、資産家だろが生活に困窮する人だろうが、健常者だろうが障がい者だろうが、“自分らしい生き方”を追求し、“自分らしい生き方を追求できる社会”を築いていく上では、本来、平等であり、自由であり、そこに格差があってはならない。 ネットワークが発達しグローバルにビジョンを共有できる社会である。本来、誰であろうと“自分らしい生き方”“自分らしい生き方を追求できる社会”のビジョンを描き、社会に発信し、コミュニケーションを通して共有していくことができる。その一方で、ここにも格差が生じる。人によっては、そのための時間も、それにかかる費用も、それに必要な知性を得る機会も、日々の生活の中に消えてしまう。豊かさのある社会を築いていくためには経済的支援や社会的支援も必要になる。 根源的には、社会そのものが成長していくことが必要である。誰もが平等に“自分らしい生き方”“自分らしい生き方を追求できる社会”のビジョンを描き社会に訴求していける社会を築くには、“合理性を追求する社会の通念”を捨て去り、心の奥底に隠されている“知識の壁”を乗り越えていかなければならない。

【認識すべき課題】 (時代背景、社会問題と背景要因)

  1. 個性が重視される社会、多様性が重視される社会と言われている。
  2. 経済合理性では競争原理が有効な手段として考えられている。しかし、そもそも淘汰の考え方は、多様性を生かしていく考え方と矛盾しており、生存競争に勝てる強者だけが生き残り、強者がマジョリティを引き寄せ、そうして創り出されたマジョリティが生き延びていく多様性を排除し低下させていく考え方である。
  3. ソーシャルネットワークが普及して生活の場に浸透することで、誰もが手軽に情報を探索して知識を取得し、かつ、誰もが手軽に情報を発信することができるようになり、自分や自分らしさを社会に表現することが容易になった。この結果、誰もがネット上でのポピュリズムを追い求め、耳目を集める情報ばかりが妥当性の検証もなく社会に偏りをもって拡散していくことになった。
  4. 情報を安易に手に入れやすくなることで社会に多様な情報が溢れ、ネット上で様々な世論が形成され、ネット上で様々な価値観が醸成されていく。社会に多種多様な価値観に基づく意見が発現し、無党派的な少数意見の混沌とした状態が生み出され複雑化を増していく。その一方で、巧みに仕組まれたポピュリズムに扇動された意見が台頭し社会不安を煽っていく。
  5. こうした状況は、ネット上での言論統制の可能性も含め、一人ひとりの自分らしさを追求する活動を進めていく上での障害となる。

【未来における社会的価値の創造】

  1. 民族や言語、国や制度を越えたネット文化は、様々な試行錯誤の学習を通してリテラシが向上し、やがては、人類共通の資源として定着していく。
  2. 社会の中にある様々な情報の中から自分にとって有益な情報を取捨し、多様な選択肢の中から自分らしい生き方を見つけ出し、あるいは、そこから発展させて創造していくことができるようになる。
  3. それこそが自分らしい生き方の発見であり、クオリティの高い生活の実現につながっていく。
  4. 人々が夫々にクオリティの高い生活を享受できる社会こそが豊かな社会である。


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