「意思決定に時間がかかる」の版間の差分
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+ | #<strong>“意思決定に時間がかかる”とは、</strong> | ||
+ | #*B2Cの場合、買おうと思っていても、あれこれ逡巡して決めかねている状況である。 | ||
+ | #*B2Bの場合、購買決定までのプロセスに時間がかかっている状況である。 | ||
+ | #<strong>“意思決定に時間がかかる” の論点(捉え方の軸と筋道)</strong> | ||
+ | #*セールスパイプラインが長くなり、ほどなく業績悪化につながっていくことを意味する。 | ||
+ | #*顧客に振り回されて、不必要にセールスコストがかかってしまう。 | ||
+ | #<strong>“意思決定に時間がかかる”理由</strong> | ||
+ | #*B2Cの場合 | ||
+ | #**高額商品には、カタログやネットで色々調べた上で購買を決定するために自ずと時間がかかる。但し、買うと決めたら常連顧客、優良顧客になる可能性がある。 | ||
+ | #**買い回りをする商品では、代替商品との比較、価格の比較などがあり、また、ネット上で底値のところから購買することもある。必需品でなければ、情報収集だけして、暫くしてから買うことも、結果的に買わないこともありうる。 | ||
+ | #**最寄り品であっても、安心できるところ、底値のところで購買するために、すぐには買わない場合がある。 | ||
+ | #*B2Bの場合 | ||
+ | #**予算化されていないものについては、予算編成時期にあわせて提案して予算に入れてもらい、その後、予算執行の段階になって改めて提案しなければならない。 | ||
+ | #**景気変動や業績悪化などにより、意思決定が遅れたり、消滅したりする。 | ||
+ | #**相見積もりの必要があり、そのプロセスに時間がかかる。 | ||
+ | #**承認プロセスが長いために時間がかかる場合がある。新たな口座を開設する場合には、さらに、与信に時間がかかる。 | ||
+ | #**責任を取りたくないために、慎重になったり、敢えて意思決定せずに引き延ばしたり、社内での賛同者が後押しするのを待っていたりしている場合がある。 | ||
+ | #**すぐに必要でないものについては、後送りする。 | ||
+ | #**反対する人がいて、交渉に時間がかかっている。 | ||
+ | #**関連する部門が多岐にあり、意思統一するのに時間がかかっている。 | ||
+ | #<strong>“具体的テーマに絞って働きかける”</strong> | ||
+ | #*何故、“具体的テーマに絞って働きかける” であるのか | ||
+ | #**一般論的なテーマでは、具体的な投資効果が見えてくるまで保留にされる。 | ||
+ | #**広範なテーマでは、関係部門との意思統一に時間がかかる。 | ||
+ | #*如何に“具体的テーマに絞って働きかける”を実施するのか | ||
+ | #**全体的なビジョンを明らかにして将来への不安を払拭しつつ、シャープに具体的な効果がでるテーマに絞って、「これができる」に訴求して意思決定をしやすくし、早期の意思決定を促す。 | ||
+ | #**購買後、導入後、運用時点でのサポートを明確にして、不安を払拭する。 | ||
+ | #<strong>“意思決定者の関心に訴える” (B2Bの場合)</strong> | ||
+ | #*何故、“意思決定者の関心に訴える” であるのか | ||
+ | #**金額の規模、影響する業務範囲に応じて決裁権者が異なる。そうした決裁権限を持つ人が問題意識を持っていないと意思決定されない。 | ||
+ | #**経営戦略に謳われたり、プロジェクト化されたりした段階で、すでに出入りしている業者や競合他社が、耳聡くすぐにアプローチしていると肝に銘じておくべきである。 | ||
+ | #*如何に“意思決定者の関心に訴える”を実施するのか | ||
+ | #**法制度の変更や規制緩和などの情報、政策の動きなどから顧客企業のこれからの動きを読み取る。 | ||
+ | #**経営戦略に謳われたり、プロジェクト化されたりする前に、企業の置かれている状況を分析して、経営戦略策定やプロジェクト化への動きを想定しておく。 | ||
+ | #**決裁権限を持つ人、経営者へのアプローチのための人脈を辿り、そうした人達の関心に合わせた“興味の喚起”を行う。 | ||
+ | #<strong>“意思決定者に直接訴える”</strong> | ||
+ | #*何故、“意思決定者に直接訴える” であるのか | ||
+ | #**最終の意思決定は“意思決定者”が行う。しかし、“意思決定者”が納得し、賛同し、リスクを背負うだけの気持ちにならなければ意思決定されない。 | ||
+ | #*如何に“意思決定者に直接訴える”を実施するのか | ||
+ | #**しかしその一方で、“意思決定者”は必ず、現場の賛同を得ていることを前提に考える。組織文化に応じて、“意思決定者”の了解を得てからか、あるいは、現場の理解を得てからかを判断し、最後には必ず“意思決定者に直接訴える”ことを意図しておく。 | ||
+ | #**“現場”には現場目線での提案を行い、“意思決定者”には経営視点からのサマリーで意思決定をしやすくし、早期の意思決定を促す。 | ||
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2016年9月29日 (木) 13:55時点における最新版
顧客の都合で進まない
- “意思決定に時間がかかる”とは、
- B2Cの場合、買おうと思っていても、あれこれ逡巡して決めかねている状況である。
- B2Bの場合、購買決定までのプロセスに時間がかかっている状況である。
- “意思決定に時間がかかる” の論点(捉え方の軸と筋道)
- セールスパイプラインが長くなり、ほどなく業績悪化につながっていくことを意味する。
- 顧客に振り回されて、不必要にセールスコストがかかってしまう。
- “意思決定に時間がかかる”理由
- B2Cの場合
- 高額商品には、カタログやネットで色々調べた上で購買を決定するために自ずと時間がかかる。但し、買うと決めたら常連顧客、優良顧客になる可能性がある。
- 買い回りをする商品では、代替商品との比較、価格の比較などがあり、また、ネット上で底値のところから購買することもある。必需品でなければ、情報収集だけして、暫くしてから買うことも、結果的に買わないこともありうる。
- 最寄り品であっても、安心できるところ、底値のところで購買するために、すぐには買わない場合がある。
- B2Bの場合
- 予算化されていないものについては、予算編成時期にあわせて提案して予算に入れてもらい、その後、予算執行の段階になって改めて提案しなければならない。
- 景気変動や業績悪化などにより、意思決定が遅れたり、消滅したりする。
- 相見積もりの必要があり、そのプロセスに時間がかかる。
- 承認プロセスが長いために時間がかかる場合がある。新たな口座を開設する場合には、さらに、与信に時間がかかる。
- 責任を取りたくないために、慎重になったり、敢えて意思決定せずに引き延ばしたり、社内での賛同者が後押しするのを待っていたりしている場合がある。
- すぐに必要でないものについては、後送りする。
- 反対する人がいて、交渉に時間がかかっている。
- 関連する部門が多岐にあり、意思統一するのに時間がかかっている。
- B2Cの場合
- “具体的テーマに絞って働きかける”
- 何故、“具体的テーマに絞って働きかける” であるのか
- 一般論的なテーマでは、具体的な投資効果が見えてくるまで保留にされる。
- 広範なテーマでは、関係部門との意思統一に時間がかかる。
- 如何に“具体的テーマに絞って働きかける”を実施するのか
- 全体的なビジョンを明らかにして将来への不安を払拭しつつ、シャープに具体的な効果がでるテーマに絞って、「これができる」に訴求して意思決定をしやすくし、早期の意思決定を促す。
- 購買後、導入後、運用時点でのサポートを明確にして、不安を払拭する。
- 何故、“具体的テーマに絞って働きかける” であるのか
- “意思決定者の関心に訴える” (B2Bの場合)
- 何故、“意思決定者の関心に訴える” であるのか
- 金額の規模、影響する業務範囲に応じて決裁権者が異なる。そうした決裁権限を持つ人が問題意識を持っていないと意思決定されない。
- 経営戦略に謳われたり、プロジェクト化されたりした段階で、すでに出入りしている業者や競合他社が、耳聡くすぐにアプローチしていると肝に銘じておくべきである。
- 如何に“意思決定者の関心に訴える”を実施するのか
- 法制度の変更や規制緩和などの情報、政策の動きなどから顧客企業のこれからの動きを読み取る。
- 経営戦略に謳われたり、プロジェクト化されたりする前に、企業の置かれている状況を分析して、経営戦略策定やプロジェクト化への動きを想定しておく。
- 決裁権限を持つ人、経営者へのアプローチのための人脈を辿り、そうした人達の関心に合わせた“興味の喚起”を行う。
- 何故、“意思決定者の関心に訴える” であるのか
- “意思決定者に直接訴える”
- 何故、“意思決定者に直接訴える” であるのか
- 最終の意思決定は“意思決定者”が行う。しかし、“意思決定者”が納得し、賛同し、リスクを背負うだけの気持ちにならなければ意思決定されない。
- 如何に“意思決定者に直接訴える”を実施するのか
- しかしその一方で、“意思決定者”は必ず、現場の賛同を得ていることを前提に考える。組織文化に応じて、“意思決定者”の了解を得てからか、あるいは、現場の理解を得てからかを判断し、最後には必ず“意思決定者に直接訴える”ことを意図しておく。
- “現場”には現場目線での提案を行い、“意思決定者”には経営視点からのサマリーで意思決定をしやすくし、早期の意思決定を促す。
- 何故、“意思決定者に直接訴える” であるのか
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