持続可能な社会の発展のシナリオ(思考手順)

 当初時点の事業の視点から、具体的に『持続可能な社会の発展のシナリオ』をどのような思考手順で考えていけば良いのでしょうか。

  1. まずは、供給者視点で「技術が切り拓く未来像」を描いてみましょう。そして、社会視点から社会問題に視点を移して広く考えることを試してみましょう。これは「事業戦略の地平線」に沿って考えていく流れです。その結果として「組織・人の成長」「経済の発展」「社会の発展」へと思考を展開していくことになります。
  2. 次に、独自技術、製品の展開から、さらなる高みとして「プロダクトの変革」「プラットフォームの変革」「社会システムの変革」「社会の変革」の流れを考えていきます。これは「事業価値の地平面」を高めていく「未来社会の発展を思い描いた大局的見地から捉えた目的を考える」という流れです。
  3. 一方、供給者視点で「技術が切り拓く未来像」で描いた「プロダクトの変革」から、さらに人々の深層にあるニーズを掘り起こして「プラットフォームの変革」「社会システムの変革」「社会の変革」へと深掘りをしていきます。この『深掘り』とは「ものごとの本質、根源から社会発展の実現を考える」の思考の流れです。「技術が切り拓く未来像」に関する社会の根元的ニーズを深掘りしていくことになります。
  4. そして深掘りした「根元的ニーズ」を多様に様々な価値に思いを巡らせ、多様性と包摂性によって「組織・人の成長」へと結びつけていきます。そして、そこからさらに「経済の発展」「社会の発展」へとつながるように思考を展開していきます。ここで思考した結果は、「未来社会の発展を思い描いた大局的見地から捉えた目的」と重ね合わせて整合したものに仕上げていきます。
  5. 社会に視点を向けると、様々なステークホルダーの間で利害が異なり、全く異なるニーズや主張が出てくるものです。論理的に思考した内容の副反応(副作用)として否定的な意見も出てきます。人には正常性バイアスがあり、認知的不協和や社会的ジレンマによって思った通りには機能しない場合もあります。正しいと思ってきた思考に隠された論理を懐疑的視点で検証して、二律背反する論理等といったトレードオフ関係を、システム・ダイナミクスの手法や弁証法の止揚やバックキャスティングといった手法を用いて利害調整をして、これら問題を解決していきます。

なお、この『持続可能な社会の発展のシナリオ(思考手順)』は、当社が独自に開発した “Trigonal Thinking(TM)” に沿って展開しています。詳細はこちら Trigonal Thinking をご覧ください。
 

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