「個性を追求しより良い人生を送れる社会となる」の版間の差分

2018年6月29日 (金) 03:30時点における版

社会の発展は、経済の発展と同義ではない。経済が成長すれば良いというだけでなく、社会システムにおいても、文化においても、行動の仕方や習慣においても、知性においても、技術においても統合し相乗しながら社会が発展していかなければならない。また、社会の発展といっても、社会全体の発展であるよりも個人の発展がなければならない。すなわち、一人ひとりが、個性を追求しより良い人生を送れる社会となることが社会の発展の根源になければならない。 個性を追求しより良い人生を送れる社会となるために、イノベーションはどのような役割を果たすのだろうか。ロボットや人工知能が個性を追求しより良い人生を送れるようにしてくれるだろうか。医療技術の発展が我々の健康維持と不老長寿を実現してくれることで個性を追求しより良い人生を送れるようになるのだろうか。無人運転車、電気自動車や燃料電池車、リニアモーターカーが我々のモビリティをどのように変革して個性を追求しより良い人生を送れるようにしてくれるのだろうか。 私たちは誰もが自分の存在理由を自らに問い質しながら生きている。技術革新は、我々の心の奥底にある生きる目的を実現する手段でしかない。私たち一人ひとりの存在理由、私たちの生きる目的を実現することこそが、個性を追求しより良い人生を送れるということに直結する。 一人ひとりの存在理由、生きる目的を、私たちがどのように認識しうるかは社会の発展の状況に依存する。技術革新は未来社会の発展を実現するものであり、一人ひとりの存在理由、生きる目的をどのように認識しうる社会にするかということがイノベーションを興す人の意識に描かれていなければならない。

【認識すべき課題】　（時代背景、社会問題と背景要因）

1. 今の日本は「一人ひとりが個性を生かせる社会」「夢や思いを追求できる社会」「文化・知・技術を追求しより良い人生を送れる社会」といったことのできる自由主義社会である。しかし、社会的立場や経済的理由によってそれらを実現することは難しい
2. 多様性の時代というけれども、小さな自分はやりたいことができない、やりたいことを実現するために社会を変えるだけの影響力も持っていない、周りに従って生きていくしかない、必死に頑張って生きていても企業や組織の目的や目標の達成のためにしかならない、自己実現と言うけど組織に合わせないと一人では暮らしていけないなどの自己矛盾を抱えている。
3. 日々生きていくためにあくせく働くばかりで年をとっていくだけである、老後に健やかに暮らせていけるだろうかという目に見えない不安が大きい、そもそも夢を持てないしどんなに頑張っても夢が叶えられない閉塞感がある
4. 社会が成熟化してモノの豊かさへの不安と虚無感を感じる、心に隙間風がいつも吹いていて豊さを感じられない、とは言うものの心豊かさがわからない。つまらない毎日、変わらない毎日、何とか抜け出したい思い、どうしたら良いかわからないという現実、知識や経験がないという現実、結局、平凡で何も変わらない日々の中で身近な人と過ごせる時間に幸せを感じる。

【未来における社会的価値の創造】

1. 自分の思いに共感できる人達とのコミュニティを作ったり、色々なコミュニティに参加したり協創したりすることができる
2. 情報発信や意思疎通ができる手段を安価に手軽にいつでもどこでも使うことができる
3. 色々なコミュニティに集える場を必要に応じていつでもどこでも安価に確保できる
4. 生きるためばかりにあくせく働くだけでなく、自分のしたいことに時間を過ごせる働き方ができる色々な選択肢のある社会となる
5. 時間や場所に拘束されない働き方ができる、労力の提供ではなく、自分のスキル（経験知や価値の実現能力）の提供で生きていくことができる

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