1.ビジネスセンス(俯瞰し洞察して直観する能力、あるいは、俯瞰し洞察した直観)とは
1.1.●●が起きたから▲▲する、××が起きそうだから△△する/〇〇が起きていないから◎◎する
企業経営において最も重要なことは、変化や変化の兆しを知覚した時にどのように対処するかです。あるいは、いまだ起きていない変化を巻き起こすことも先駆けて行うことも求められます。この、「何を知覚して、何をするか(するべきか)」が『ビジネスセンスとしての直観』です。
- 変化への対応 :●●が起きたから▲▲する
- リスクへの対応:××が起きそうだから△△する
- イノベーション:〇〇が起きていないから◎◎する
1.2.俯瞰し洞察した直観(ビジネスセンス)と「社会システム」「経済システム」の相互作用は『社会的再帰性』
ここで極めて重要なことは、「普遍性への深掘りと抜本的対処」によって巻き起こされた変革は「個々人の変革」「ビジネスモデル」に変革を超えて「社会システム」や「経済システム」の変革、さらには、「パラダイムシフト」を巻き起こすことがあり得るということです。すなわち、構造化されて硬直化した社会システムや経済システムが「俯瞰し洞察した直観(ビジネスセンス)」に基づく社会変革によって再構築され得るということです。この「俯瞰し洞察した直観(ビジネスセンス)」と「社会システム」「経済システム」の相互作用は『社会的再帰性』とも言えるものです。
2.ビジネスセンスとしての直観の類型
これらについて知覚し対処するという視点からビジネスセンスのとしての直観を類型化して分類してみると、以下のようになります。
- ビジネスセンスのとしての直観として、最も明確に知覚し対処できるのが財務に関する事象かも知れません
- 自社のプロフィールや製品に関する事象も情報として捉えやすく内部の問題として比較的容易対処できるかも知れません
- ビジネスエコシステムや市場で起きている事象もコントロールできる範囲では容易かも知れませんが、競合企業や市場や顧客に関わることは知覚することも難しいので、データサイエンスなどを技術革新して対応しなければなりません
- 難しいと思えるのが社会で起きていることです。社会で起きていることを知覚するには広範な情報を探索していち早く対処しなければなりません
- 最も難しいのが社会の中の深層で静かに起きている変化です。顕在化して世に出てくるまでは知覚できませんし、即座に対処することは困難と言えるでしょう
- 学際的な基礎研究段階のものもあります。これらにアンテナを張って知覚することは容易なことではないし、そこからどんなイノベーションが芽生えてくるかを予測することは余程の先見の明がない限り不可能と言えます。また、もし知覚できたとしても、対処方法は実証研究から基本コンセプトの見直しまで深掘りし抜本的に対策しなければならないかも知れません。この水準まで対応することができれば社会変革、あるいは、パラダイムシフトをも巻き起こす破壊的イノベーションにつながるかも知れません
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