創造するということは、それまでどこにも存在しない新しいアイデアを創り出すことです。しかし、どこにも存在しない新しいアイデアが降って湧いてきて起きるものではありません。
一方、改善や改良は、既に存在するものの問題点を見つけ出して解決するので「問題解決型思考」に近くなります。
1.何故、創造的思考なのか
イノベーションは、事業者の視点から見れば、既存の知識(技術や製品、ビジネスモデル)を結合(新結合)させて実現する非連続な創造的破壊を伴う経済活動と考えられています。
特に、ディスラプティブ・イノベーション(以下、ディスラプション)は社会変革を伴う社会現象でもあり、どのような思考方法によって起こしうるのか、社会変革はどのように可能であるのかというのは、哲学的にも、脳科学的にも解明されていません。しかし、一定の思考手順があるものとして仮定して、以下に「創造的思考の進め方」について深掘りすることにします。
2.創造的思考の進め方
ここでは、まず、創造的思考の手順 と Trigonal Thinking (TM) との関係を「表 創造的思考の手順」に示します。
2.1.創造的思考の前提として留意すべきこと
創造的思考で最も重視すべきことは、「パラダイム」「空白領域」「創造の目的」です。
- 既存の製品に対する改善や改良の思考では、ディスラプションを巻き起こして社会を変革することは到底できません。社会にある多くの製品が依拠しているパラダイムは何で、今後、どのようなパラダイムにシフトしていくべきかということを社会変革の視点から思考する必要があります。
- 当然のことながら、そこには空白領域があり、前人未踏の分野であろうことは容易に想像ができます。しかし、それは茨の道であるかも知れず、乗り越えていくためには信念とも言える強い意志が必要です。投資回収が可能か、固定費を賄うことができるのかといった短期的視点での安易な判断ではなく(いわゆる「規模の不経済」)、企業の存在意義に則して取り組んでいくべきことなのか、個々人としても生きる目的とも合致してそこに多くの時間と労力をつぎ込んでいけるのかということを考える必要があります。
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