今、日本では検査が限定されて感染者数、死亡者数の実態がつかめていません。
従って、今回のパンデミックの怖さが実感できていないと思いますが、米国では32917人、スペインでは19130人、イタリアでは22170人、ドイツでは3569人、イギリスでは13729人、フランスでは17920人が亡くなっています。そして全世界では2,105,403人が感染し、141,669人が亡くなっています(4月17日時点)。 この数字は、まだピーク前の数字で、これからもアフリカに広がり、それが更に、欧米やアジアに第二波、第三波と伝わって、長期にわたり続くとも予想されます。
世界中の人々が、多くの苦難と悲しみに包まれた時代を過ごしています。そして、ポストコロナ(アフターコロナ)のニューノーマル(新常態)は、これまでの平時の社会秩序では到底ありえなく、社会思想も大きく変容すると思われます。そして、その変容した社会に求められるのは、これまでの効率や利便性を追求するばかりではなく、また、経済合理性を追求するばかりのものではなくなります。
- 社会:多様な人々が暮らせる共生の社会、包摂的で多様性が生かされる社会、お互い様で結びついている社会
- 政治:オープンに事実が開示され、政策決定のプロセスが開示され、一人ひとりが政策を選択できる政治
- 経済:市場原理、競争原理ばかりではなく、社会発展と折り合いをつけながら発展していく経済
- 個人:公権力からの確固とした自由の下で、一人ひとりが平等に自立し、事実に基づいて判断し自律して行動できる個人
- 生き方:場所に拘束されないライフスタイル、時間に拘束されないライフスタイル
そして、これら新たな社会を支えるのは、以下に示す分野でのディスラプションと考えられます。
- 新たなコミュニケーションメディア(遠隔〇〇、リモート〇〇、仮想〇〇等)
- ここにいる私が今欲しいことと社会の発展を融合させる社会的価値創造のグローバルネットワークシステム
- 社会全体として持続可能な発展が可能な冗長性のある最適化技術
- 非接触技術
- 無人化技術
今は、新型コロンウイルスによって、多くの人達が健康や命を奪われ、行動の自由を奪われ、自由な生産活動を奪われている苦難の時代です。しかし、こうした苦難は必ず乗り越えられるものです。そしてその先にあるポストコロナの世界がどのようなものになるか、希望を抱いて生きていきたいものです。
サステナブル・イノベーションズ株式会社 代表取締役社長 池邊純一