かつての社会では合理的であるとされてきた様々な法規制も、社会通念の変化や技術の発展により、これからの社会の発展にとって障害となる場合がある。今後、こうした法規制に対する見方も変わり規制緩和が進むと予想される。法規制・税制・商習慣・経営環境の変化、安全・安心への意識の変化、環境問題への意識の変化について分析し、常に先を読んで取り組んで行くことが必要である。
そして、将来の成長分野に企業イメージが有利に働くかといった視点で、社会の変化と企業イメージがマッチしているのか、何をフラグシップブランドとすべきか、企業イメージを多くの人に知ってもらうにはどんな販売促進活動が効果的か、といったことを分析して、企業イメージが将来にわたり社会が求めている感性と親和性のあるもの、社会の持続可能な発展(サステナビリティ)へと結び付いていくものとしなければならない。
売上を伸ばし続けること、企業規模を大きくすることは本当に必要なのか。それは、社会に真に受け容れられるのだろうか。
それよりは、むしろ、組織としてのしなやかさ(アジリティ)を維持し続けること、社会の求めるイメージに合わせて新陳代謝していくこと、社会の変化に合わせて変容していくことの方が、激変する社会、多様化する社会にとってはるかに重要なことである。そして、このことこそが、サステナブル経営(サステナブルマネジメント)を実現する上での本質でもある。
サステナブル・イノベーションズ株式会社 代表取締役 池邊純一