#317 戦略眼と現実解 データドリブン・アプローチのアルゴリズム

 当「未来への歴史」コラムでは、これまでカスタマー・インサイトとサステナビリティ・インサイトについて考察してきました。

 そこで、本コラムではインサイトを導き出すための具体的な分析技法を以下に示していくことにします。なお、これらの分析技法は ChatGPT 4o と対話することによって抽出したものです(公開時点では未検証のもので、今後、改訂がありえます)。

1.販売伝票やPOSデータを用いた分析技法

 以下に示す分析技法は、コンシューマー・インサイトを導き出すもので、殆どは高度経済成長期に確立されたマーケティング分析技法と重なるものです。これらは、自社製品を少しでも多く買ってもらうため(売り込むため)の分析技法で、ステレオタイプに捉えた消費者層のカスタマー・インサイト(TypeⅠのカスタマー・インサイト)の発見を目的として「顕在ニーズ」(購買実績)から「潜在ニーズ」を類推しようというものです。

 優良顧客を対象にした One to One マーケティング(個客マーケティング)も行われていますが、今日では、N1マーケティング(下表の#26-28)へと発展させて、個々の顧客にフォーカスした分析から帰納法的に顧客層のカスタマー・インサイトを類推する技法が確立されています。

 

2.Webサイトへのアクセスデータを用いた分析技法

 ここでの分析技法も、コンシューマー・インサイト(TypeⅠのカスタマー・インサイト)を導き出すものですが、購買実績の分析でなく、Webサイトへの訪問者を購買に至らせるための分析技法と言えます。現実的には、Webサイトで品選びをして実店舗で購入する(逆の流れもあり)こともあります。最近では、ECサイト、SNS、実店舗を連動させたオムニチャネルという手法も確立されています。

 

3.アテンションとナラティヴに関する分析技法

 ここでの分析技法は、個々人のアイデンティティを理解し、個々人のナラティブとアテンション(TypeⅡのカスタマー・インサイト)に訴求しようというものです。そこで、「顕在ニーズ」(購買実績やWebサイトへの訪問)から顧客のストーリーに焦点を当てた分析を行うことになります。

 

4.サステナビリティに関する関心度の分析技法

 ここでの分析技法は、サステナビリティに関するテーマを分析軸として、サステナビリティ商品の購買実績(顕在ニーズ)から潜在ニーズ(サステナビリティとして実現しようとしている思い、TypeⅢのサステナビリティ・インサイト)を捉えようというものです。

 

5.サステナビリティに関するアテンションとナラティヴの分析技法

 ここでの分析技法は、サステナビリティに関するテーマを分析軸として、個々人のアイデンティティを理解し、個々人のナラティブとアテンション(TypeⅣのカスタマー・インサイト)に訴求しようというものです。

 

サステナブル・イノベーションズ株式会社 代表取締役社長 池邊純一

 

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