Arguments about the profit
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ここでは、利益に関する色々な概念を掘り下げ、変動要因として捉えて参ります。
目次
“利益” の様々な捉え方
- “利益”とは
- 利得。得分。もうけ(広辞苑第六版)
- 売上から、その売上を得るために要したコストを差し引いた額。
- ひとくちに“利益”といっても色々ある。どの捉え方で“利益が出ない”かで、事象の意味合い、対策の仕方が異なる
- 企業業績の利益:損益計算書上の“利益”(粗利益、営業利益、経常利益、純利益)
- 事業別の利益:損益計算書上のセグメント別“利益”(主に、粗利益、営業利益)
- 地域別の利益:損益計算書上のセグメント別“利益” (主に、粗利益、営業利益)
- 限界利益:売上から変動費を差し引いた管理会計上の利益。
- 商品別の利益:商品系列-商品別に捉えた“利益”(コア商品/ノンコア商品、新発売商品/売れ筋商品/死に筋商品/旧世代の商品かによっても異なる)(主に、粗利益)
- 顧客別の利益:顧客層-顧客別に捉えた“利益”(新規顧客、既存顧客、優良顧客によっても異なる)(主に、粗利益、営業利益)
- 取引別の利益:個々の売上伝票上の“利益”
もし、利益が出ない、利益が低下しているとすれば、それはどういうことか
- “利益が出ない”、“利益が低下している”とは
- “利益が出ない” は、相対比較として捉えていることが多い。
- 目標とした利益を上げていない
- 計画と比べて利益が出ていない
- 利益率が低い
- “利益が低下している” は、期間を比較して捉えていることが多い。
- 前年比、年別推移、前年同期比(月、四半期、半期)
- 前期比(月、四半期、半期)
- しかし、ここで重要な視点は傾向であり、それをどの様に捉えるかである
- 利益が出なくなり始めている
- 一時的に利益が低下した
- ここ半年、一年を通して徐々に利益が低下している
- 急激に利益が低下した 等(例)
- また、利益構成比の上での低下を捉えることも重要である
- “利益が出ない” は、相対比較として捉えていることが多い。
“利益が出ない、利益が低下している” の論点(捉え方の軸と筋道)
- 企業、事業を継続していく原資になるのが“利益”である。“利益が出ない”ということは、企業、事業を継続する上でのリスクとなる。
- “利益”は概念上の数字でもある。数字上の利益が出ていても現預金になっていなければ、黒字倒産につながる。
- また、“どれ位の額が低下したかによっても意味合いは異なる
- コアコンピタンス商品の利益の低下は、影響は大きい
- 企業や事業の売上比率の高い商品の利益は、多少の低下でも企業業績に対する影響が大きい
“利益が出ない、利益が低下している” ことへの対応策
- 企業業績、事業、商品(粗利益、限界利益)のどこで“利益が出ない”かによって対策が異なる。
- 企業業績として“利益が出ない”:
- 粗利益(又は、総利益=売上高-総原価):売価が下がっている、仕入原価が上がっている、製造原価が高い
- 営業利益:販売に関わる費用が高い、管理にかかる費用が高い
- 経常利益:株式等の投資に関する損益、為替による損失
- 純利益:事業の売却損など
- 事業、商品の“利益が出ない”
- “売価が下がっている”ことに関しては、“売上が低下している”の理由と同様に、以下の点について原因を探らなければならない。
- 商品そのものが売れない
- 顧客が競合他社製品を買うようになってきて「商品が売れなくなった」
- 景気が悪化して「販売量が減った」等。
- 商品がコモディティ化して値下がり(値崩れ)している
- 商品の魅力が相対的に低下している
- 競合他社の新商品、新ビジネスモデルが強くなってきた
- 他業界から市場参入してきた商品の新規性が高い
- 商品そのものが廃れてきた
- コーポレートブランドが弱い
- 商品そのものが売れない
- “売価が下がっている”ことに関しては、“売上が低下している”の理由と同様に、以下の点について原因を探らなければならない。
- 企業業績として“利益が出ない”: