「品質向上に関わる活動のパフォーマンスとその論点」の版間の差分
提供: PicoWiki
Junichi ikebe (トーク | 投稿記録) (ページの作成:「ここでは、品質向上に関わる活動について、色々な概念を掘り下げ、変動要因として捉えて参ります。 = 品質とは = *<strong>...」) |
|||
行20: | 行20: | ||
= 品質が低下しているとすれば、それはどういうことか = | = 品質が低下しているとすれば、それはどういうことか = | ||
− | == | + | == 歩留りが悪化している == |
*<strong>歩留り とは</strong> | *<strong>歩留り とは</strong> | ||
**歩留りは、原材料の使用量に対する生産品の量の割合と定義される。 | **歩留りは、原材料の使用量に対する生産品の量の割合と定義される。 | ||
**投入した原材料からより多くの生産品を産出する(産出量を増やす)、または、投入した原材料を無駄に損なうことなく同等の産出量を得る(使用量を減らす、即ち、仕損じを減らす)ことで “歩留り” の向上を図る。 | **投入した原材料からより多くの生産品を産出する(産出量を増やす)、または、投入した原材料を無駄に損なうことなく同等の産出量を得る(使用量を減らす、即ち、仕損じを減らす)ことで “歩留り” の向上を図る。 | ||
− | *<strong> | + | *<strong>“歩留りが悪化している”の論点(捉え方の軸と筋道)</strong> |
**直接的には、原価が高くなり、商品の価格競争力が低い、利益率が低いという問題を引き起こす。 | **直接的には、原価が高くなり、商品の価格競争力が低い、利益率が低いという問題を引き起こす。 | ||
**歩留り は、様々な要因によって低下する。 | **歩留り は、様々な要因によって低下する。 |
2015年5月3日 (日) 03:26時点における版
ここでは、品質向上に関わる活動について、色々な概念を掘り下げ、変動要因として捉えて参ります。
品質とは
- 品質に関する諸概念 [1]
- 品質とは、本来備わっている特性の集まりが、要求項目を満たす程度
- “本来備わっている”とは、“付与された”とは異なり、そのものが存在している限り、もっている特性を意味する。
- 特性とは、そのものを識別するための性質
- 特性は本来備わったもの又は付与されたもののいずれでもあり得る。
- 特性は定性的又は定量的のいずれでもあり得る。
- 特性には、次に示すように様々な種類がある。
- 物質的 例 機械的、電気的、化学的、生物学的
- 感覚的 例 嗅覚、触覚、味覚、視覚、聴覚
- 行動的 例 礼儀正しさ、正直、誠実
- 時間的 例 時間の正確さ、信頼性、アベイラビリティ
- 人間工学的 例 生理学上の特性、又は人の安全に関するもの
- 機能的 例 飛行機の最高速度
- 品質とは、本来備わっている特性の集まりが、要求項目を満たす程度
品質が低下しているとすれば、それはどういうことか
歩留りが悪化している
- 歩留り とは
- 歩留りは、原材料の使用量に対する生産品の量の割合と定義される。
- 投入した原材料からより多くの生産品を産出する(産出量を増やす)、または、投入した原材料を無駄に損なうことなく同等の産出量を得る(使用量を減らす、即ち、仕損じを減らす)ことで “歩留り” の向上を図る。
- “歩留りが悪化している”の論点(捉え方の軸と筋道)
- 直接的には、原価が高くなり、商品の価格競争力が低い、利益率が低いという問題を引き起こす。
- 歩留り は、様々な要因によって低下する。
- 使用する原材料の質の低下
- 製造設備の劣化
- 人的要因による仕損じ品の増加(ミスの増加) など
- 常日頃から「歩留りの低下」への傾向がないか管理する仕組みを作って、予兆を捉えて対策を講じることが必要である。
不良が多い
- 不良品とは
- 設計工程や製造工程、輸配送の過程で生じた理由によって、所定の機能性能を得られない、動作不良を起こす、所定の品質を満たしていないという欠陥を持つ製品である。
- 製品完成時の工場内検査で見つかる不良品、在庫出荷の検査で見つかる不良品、出荷後納入時の動作確認で見つかる不良品、顧客環境での通常の稼働で発生した不良品などがある(経年使用により発生する不具合によるものは “不良品” とは言わない)。
- “不良が多い”の論点(捉え方の軸と筋道)
- 直接的には、不良品が多いとコスト高につながる
- 出荷後の不良は、取り替えにかかる費用の発生、現地での修理にかかる費用の発生のみならず、納期遅延となって遅延により発生した損金の賠償の発生、顧客の信頼失墜にもつながる。
関連事項
引用
- JISハンドブック 58-1 ISO9000 ISBN4-542-17456-5